松⼭⼤学経済学部教授 松井名津
ミャンマーでの活動に関しては折に触れ紹介しているところですが、今回は保存食技術提携のその後についてお知らせいたします。まずは皆様から、梅干しや漬物、ひしおなどさまざまな技術の詳細や、技術を持っている方の紹介をいただき、ありがとうございました。「自分には技術がないから、せめてお金だけでも」と寄付していただく場合も多く、感激しております。さて、今回の保存食技術提携は日本からだけでなく、アジアネットワークのコミュニティからも、それぞれのコミュニティに伝わる様々な保存食、あるいは保存の技術が紹介されました。その一部をここで皆さまに紹介し、日本でも「もしもの時」の備えにしていただければと思います。ミャンマーの政変は遠いことの様に思えますが、世界に広がるコロナによる都市封鎖(ロックダウン)による流通の機能崩壊・食品不足などは、とても他人事とは思えません。
1)インドからは日干しの技術と土器を使った昔ながらの冷蔵方法が紹介されました。日干しの後か来る油で揚げれば、健康的なスナック…ポテトチップですね。
2)インドネシアからはユダ君が自分の屋台カフェで実践している簡便な保存方法と、プルメリアの花を乾燥させ、油でさっと揚げるスナックが紹介されました。地味なイメージの保存食ですが、花のスナックは可憐で保存食のイメージが変わるかも。
3)ネパールからは伝統食の一つである「グルンドリュック」の作り方です。これは様々な野菜を細かく切って、干して、さらに発酵させたもの。ネパール料理には欠かせない調味料であり、食卓の一品です。手間隙がかかるところはネパールのお袋の味といったところでしょう。
4)フィリピンからはジョリーが実際にイワシの塩漬けに挑戦です。仕上がるのに2ヶ月ほどかかるとのことで、仕上がりのビデオはまだですが、漬け込み方を
YouTubeチャンネルにアップしてくれました。
5)カンボジアからは今までも昆虫食の紹介がありました。ミャンマーでも昆虫は佃煮的に食べられていますし、WHOも未来食として推進中。日本でもコオロギスナックが話題になったばかりです。
6)楠からは簡単な「カクテキ」を楠クリーン村メンターの恒子さんがズームで紹介。日本各地の参加者でも賑わっていました。ミャンマーには大根がありますし(日本とちょっと違うかもしれませんが)ピリ辛味が好みなので、意外と受けるかもしれません。
募集したのが6月と保存食を作るには最適とはいえない時期でした。これから冬に向かう時期。保存食の作り方をご存知の方は、ぜひビデオに収めてお送りください。CWBネットワークの各国も、今後も保存食の情報を集めていきます。