CWB 奥谷京子
ベトナムやタイは日本と同じように展示会場で世界中のバイヤーと生産者が集まるようなメッセや展示会というのがたくさんあり、私もかつてホワイエの花卉を探すのに通訳としてスタッフの皆さんと一緒に回ったことがあります。中国の広州に行ったときには3日早朝から閉館の時間まで回っても回り切れないほどの広い会場でした。
それに比べて、カンボジアでは展示会で商品を見て、取引の商談をするような慣習がほぼなく、若い人たちが「グリーンフェア」を企画して今年で3回目。会場となるエリアも緑に囲まれた、メコン川の中州にある交通量の多い場所で7月5~7日に開催されます。
この企画にChnai Marketの場所をもともと紹介してくれたソペアックさん(通称ソペさん)が共同代表としてかかわっており、ここにホワイエのリースやポリカといった商品やフィリピンのSHAPIIの紙製品、そして手作り水耕栽培キットなどを作って実際に展示をする計画で動き始めました。
ちょうど私もカンボジアに1週間滞在していましたので、その時にソペさんと直接どういう展示をしたらいいか、事前に案を共有して実際の場所についてのすり合わせをし、長机1台のスペースに棚を持ち込んでいろいろと見せようという話をしました。その後、ブースのイメージ図を手描きし、これまでホワイエで展示会に出たときの写真もいくつか見せながら、単に机に並べるではなくて、小さな箱の上に布をかけて高さをつけながら飾るなど工夫をして、限られたスペースだけれどもほかに負けない目を引くブースにしようと、帰国前にもう1度ディスカッションの場を設けました。
今回一緒に進めているメンバーはミャンマーから避難してきたノノ君、タタ君が中心で、ノノ君は持病の問題からミャンマーに戻ることが決まり、タタ君はアサさんのお兄さんでいずれアメリカに行くことが決まっているので、「Beyond Border Team」と名付けて、日本にいる私とバラバラのところで働くチームが結成されました。さらにはチュナイマーケットでクッキーを作って販売しているカンボジア人のスレイリャックも加わり、このフェアに向けて動くことになりました。
まずは水耕栽培用のポンプをネットの情報から探し当てて自分たちで手作りしたものを完成させました。言葉が通じない国でネットで調べながら材料を買って作っていくというのはかなり試行錯誤だったと思いますが、ノノ君は手作りすることがパソコンに向かって何か仕事をするよりも好きなようです。
そして棚をどうやって魅力的に作るか棚に網を張って、そこにリースをかけられるようにして、背後からも商品が見えるようにしたらいねというので、棚をどうやって作るのか、素材をパイプにしたら組み立て可能じゃないか、メジャーで大体どれくらいの大きさ、高さにしようかというのを議論しました。
最後に話をしたのは、この展示会に出展することがゴールではなくて、そこで出会ったお客さんに次を投げかけるために知ってもらうことが一番の目的だよ、と。そこで100人の情報を集めよう。本来ここがSocial Entrepreneur Instituteであることから、起業の話をしたり、展示即売会をこの場所で行ったり、そうすればスレイリャックのクッキーやスムージーを知ってくれる人がいる、そうやって徐々にここを知ってもらう、訪れてもらう人が増えるためなんだよと伝え、それを遠隔でもサポートするチームにしよう、と。私もどう魅力的な場所として紹介できるか、チラシ作りに力を注ぎたいと思います。